測定セッション データ

測定セッション データ(MSD)レポートは、測定セッションについて説明するものです。このレポートでパフォーマンス プロファイルが有効かどうかを確認できます。プロファイルの妥当性は、取得されたサンプル数に基づき、[パーセンテージ時間]のグラフの下にある[実行時のエラー マージン]によって計測されます。プロファイルの[実行時のエラー マージン]が2%未満であれば有効です。無効なプロファイルでもアプリケーションを分析できますが、その場合には結果を絶対的な問題としてではなく、一般的な傾向と考えてください。

レポート詳細

  • [パーセンテージ時間]には、このプロファイルの実行時間と待ち時間に関するグラフと統計が示され、実行時間全体のエラー マージンが示され、CPU時間と待ち時間の詳細を示すパフォーマンス プロファイル レポートに示されるパーセンテージのエラー マージンがリストされます。グラフをクリックすると、CPU時間または待ち時間の多いものの情報が表示されます。消費の多かった複数の上位項目(プログラム、照会、トランザクションなど)も示されます。

  • [クロック タイム]には、アプリケーションが使用した待ち時間またはストレッチ時間の長さが表示されます。

  • [プロセッサー時間]には、アプリケーションが使用したCPU時間についてのグラフと統計が表示されます。

サンプル数が100未満のプロファイルでは、グラフは表示されません。

 

MSDレポートはさらに、以下の4つのタブに分割されています。

  • [ジョブ環境]では、現在のプロファイルが、測定対象のジョブとプログラムを表すものであるかを確認できます。

  • [測定データ]は、測定パラメーターと測定統計を示します。[パラメーター]には、測定要求に適用された値が表示されます。このセクションを検証して、Strobeが測定に正しい値を適用し、適切なデータを収集しようとしたかを確認します。[統計]には、測定セッション中に使用されたシステム資源の概要が表示されます。このセクションを検証して、パフォーマンスの向上と継続的な検証のために十分な量のデータが収集されているかを確認してください。[その他の測定パラメーター]には、測定要求に追加適用された値が表示されます。

  • [サブシステム]には、Strobeがオプションの1つを使用してサブシステムを測定する際に選択されたサブシステムの名前とパラメーターが表示されます。このフィールドにサブシステム情報が示される場合にのみ、サブシステム固有のレポートが表示されます。サブシステムのアプリケーションを測定した場合には、このフィールドを検証して適切なデータが収集されているかを確認します。MVS結合機能に接続されたシステムの場合には、測定中にシステム全体で使用されていた結合機能の名前(最大32個まで)がこのフィールドに表示されます。

  • [レポート データ]には、Strobe固有のパラメーターが表示されます。レポートに表示されるパラメーターは、プロファイルを生成するために使用されたパラメーターです。このセクションを検証して、生成されたパフォーマンス プロファイルに効率的な分析のための詳細情報が含まれているかを確認してください。ここには、該当するSQLステートメント分析メッセージも表示されます。STR95965W SQLステートメント分析メッセージの横のアイコンをクリックすると、SQLステートメントのテキストを直接表示できます。

  • [時間データ]には、1つのレポートにすべてのプロセッサーと時刻を表示します。サンプル数が100未満のプロファイルでは、[時間データ]タブは表示されません。

分析のヒント

パフォーマンス プロファイルのCPU実行レポートと待ちレポートのどちらを検証すべきかを判断するには、[パーセンテージ時間]の棒グラフの下に示される実行時間のパーセンテージと待ち時間のパーセンテージを検証します。また、[測定時間の合計]も検証して、CPUまたは待機で実際に使用された時間を確認してください。

  • CPU時間または実行時間のパーセンテージが高い場合には、プログラムCPU使用レポートを検証して、どの制御セクションがCPU時間の大部分を使用しているのかを調べます。

  • 待ち時間または待ち時間のパーセンテージが高い場合は、資源要求分布レポートの[実行時間のパーセント]カラムを検証して、ファイルのアクセスまたはファイル関連のオーバーヘッド(.FILEMGT)が待ち時間に影響しているかどうかを判断します。