データベース設定

データベース設定のオプションを使用して、Compuware Enterprise Servicesサーバーに関連する情報を格納するデータベースを変更できます(このデータベースはすでにインストールされている必要があります)。デフォルトでは、Compuware Enterprise Servicesは、別のデータベースに切り替えられるか、別のデータベースに移行されるまで、Apache Derbyデータベースをインストールして使用します。

パフォーマンスの問題により、SMFデータを収集する場合にDBMSにDerbyを使用することは推奨されません。

 

Compuware Enterprise Servicesの [データベース設定] オプションでは、以下のいずれかを実行できます。

  • Compuware Enterprise Servicesサーバーに関連する情報を格納するデータベースを変更できます(このデータベースはすでにインストールされている必要があります)。

  • CESを実行するために必要なデータを生成します。

  • データベースが停止または復旧したときに通知を受け取る電子メールアドレスを指定します。

インストールされたデータベースの変更

別のデータベースに切り替えるには、以下の手順を実行します。

  1. Compuware Enterprise Servicesメニューの [管理] をクリックし、次に [データベース] をクリックしてデータベース設定にアクセスします。

  2. [データベース] フィールドからデータベースを選択します。

    • 製品データベース -- 完全な運用データベースです。

    • SMFアーカイブ データベース -- iStrobeデータベースからiStrobe SMFデータをアーカイブするためのデータベースを設定できます。このデータベースは、iStrobe SMFデータをアーカイブする前に設定する必要があります。iStrobe SMFデータベースは、iStrobeでサポートされているエンタープライズ レベルのデータベースにのみ使用できます。

  3. [DBMSタイプ] に以下のいずれかを設定します。

    • Apache Derby(これは、CESのインストール時にデフォルトで設定されます。SMFアーカイブ データベースの設定時には選択できません。)

    • Microsoft SQL Server

    • IBM Db2 LUW

    • IBM Db2 z/OS

    • Oracle

    IBM Db2 for LUWを使用している場合は、同時にアクティブにできるローカル データベースの接続数がアクティブなデータベースの数を超えていることを確認する必要があります。構成アシスタント ユーティリティーを使用して、DBM構成のNUMDBパラメータを確認します。

  4. 続けて、指定したDBMSタイプに該当するフィールドに情報を入力します。

    • データベース サーバー -- サーバーのDNS名またはIPアドレスです。

    • ポート -- データベースのリッスン ポートです。

    • インスタンス名 -- SQL Serverの名前付きインスタンスです。Microsoft SQL Serverデータベースがポートを使用する場合は、これは必要はありません。

    • データベースの場所 -- Db2ホストのロケーション名です。

    • データベース名 -- 使用するデータベースの名前です。このデーターベースは事前に作成しておく必要があります。CESはプログラムによるデータベース作成を行いません。

    • スキーマ -- データ オブジェクトに関連付けるスキーマです。スキーマーが存在しない場合は、作成されます。

    • JDBCドライバー パス -- IBM Data Server Db2 Driver for JDBC and SQLJが、そのDb2サブシステム用にインストールされている必要があります。ご使用のシステム上で実行されるCESインストール プログラムから、このドライバー ファイルが読み取り可能であることを確認します。

    • セキュリティー モード -- セキュリティー モード機能は、IBM Db2 z/OSまたはMicrosoft SQL Serverのどちらかで使用できます。CESデータベースへのアクセス時に使用するログオン モードを指定します。選択したDBMSタイプに応じて、以下のモードから選択します。

      • 標準 -- テキスト形式のユーザーIDとパスワードを使用してDb2へログオンします。

      • IDのみ -- パスワードを必要としないユーザーIDでDb2へログオンします。

      • AESで暗号化されたパスワード -- 暗号化されていないユーザーIDとAESで暗号化されたパスワードでDb2へログオンします。

      • AESで暗号化されたIDとパスワード -- ユーザーIDとパスワードの両方がAESで暗号化された認証情報でDb2へログオンします。

      • パスチケット -- このセキュリティー モードは、IBM Db2 z/OS DBMSでのみ適用できます。パスチケット ジェネレーターによって生成されたパスチケットを使用してDb2にログオンします。ユーザーIDでPROTECTED属性を有効化にすることはできません。Compuwareは IRRRACF.jar を使用してパスチケットを生成します。

        パスチケットは、アプリケーションID(APPLID)とユーザーIDに基づいて生成されます。

        APPLIDは、必須の環境変数 ces.passticket.db2.applid を使用して設定されます。ユーザーIDは、オプションの環境変数 ces.passticket.db2.userid を使用して設定できます。デフォルトは、CESジョブが実行されているユーザーIDです。

        ユーザーが提供するカスタム パスチケット ジェネレーターを使用する場合は、環境変数 ces.passticket.db2.provider を使用してプロバイダーIDを指定する必要があります。Compuwareが提供するパスチケット ジェネレーターのデフォルト プロバイダー名(USSのみ)は、CES-USS-DB2です。

        SMFデータ収集または並列(非同期)プロファイル処理でPassTicketを機能させるためには、CESにパスチケット ジェネレーターのクラス名とバンドル名も必要です。これらの値は、データベース設定画面の新しいパスチケット フィールドの [パスチケットのクラス] と[パスチケットのバンドル名] に指定する必要があります。これらのフィールドは、セキュリティー モードが「パスチケット」に設定されている場合にのみ表示されます。

        Compuwareが提供するパスチケット ジェネレーター(USSのみ)を使用する場合、パスチケットのクラスは com.compuware.ces.passticket.provider.PassTicketProvider に設定する必要があり、パスチケットのバンドル名は com.compuware.ces.passticket.provider に設定する必要があります。

      • なし -- SSLは要求/使用されません。デフォルトです。

      • 要求 -- SSLが要求されます。サーバーがサポートしていない場合、単純な接続が使用されます。

      • 必須 -- SSLが要求されます。サーバーがサポートしていない場合、例外がスローされます。

      • 認証 -- SSLが要求されます。サーバーがサポートしていない場合、例外がスローされます。また、サーバーの証明書は信頼できるCAによって署名されている必要があります。

    • Windows認証を使用する -- これは、上記のDBMSタイプがMicrosoft SQL Serverに設定されている場合にのみ表示されます。オンに切り替えると、Microsoft SQL ServerデータベースにログオンするときにWindows認証を使用できます。

    • データベース ユーザーID -- このIDは必須です。データベース管理者IDが指定されていない場合、このIDがCESで使用されるテーブル、索引、およびビューの作成に使用されます。それ以外では、このIDはCESアプリケーションで使用されます。IDには以下のいずれかの権限が必要です。

      • データベースのCREATETAB権限、その表スペースのUSE権限。

      • データベースのDBADM権限。

      • SYSADM権限。

    • データベース ユーザー パスワード -- データベースに関連付けられたユーザーのパスワードです。

    • 以下の条件の下で、Windows上のCESでSQL ServerデータベースのWindows認証を使用することができます。

      • SQL ServerがWindows認証用に構成されている。

      • CESは、ローカル システム(デフォルト)またはユーザー アカウントとして実行できる。
        LDAPを使用している場合、CESをユーザー アカウントとして実行する必要があります。

    • 2次許可ID -- このIDはDDLの実行前に 'SET CURRENT SQLID' ステートメントで使用されます。これは、データベースのユーザーIDまたはデータベース管理者IDにCESテーブル、索引、およびビューを作成する権限がない場合に使用されます。IDには、データベース ユーザーIDおよびデータベース管理者IDのオプションで説明されている、最低限のDb2許可が必要です。

      データの更新またはデータベースへのデータの挿入に2次許可IDを使用するには、[2次許可IDを使用してデータ更新する] のチェック ボックスをオンにします。これをオフのままにすると、2次許可IDはデータベースの作成中にのみ使用されます。

    • データベース管理者ID -- このデータベースに関連付けられた管理者IDです。指定した場合、このIDは、CESで使用するテーブル、索引、およびビューの作成にのみ使用されます。このフィールドはオプションです。データベース ユーザーIDに以下のロールが割り当てられていない場合にのみ必要です。

      • データベースのCREATETAB権限、その表スペースのUSE権限。

      • データベースのDBADM権限。

      • SYSADM権限。

    • データベース管理者パスワード -- データベースに関連付けられたデータベース管理者IDのパスワードです。

      [データベース ユーザーID] または [データベース ユーザー パスワード] フィールドを変更すると、その認証情報のみが変更されます。

      データベースを設定するのに十分な権限を持つユーザーIDとユーザー パスワードを指定した場合、[データベース管理者ID] と [データベース管理者パスワード] は必要ありません。これには、テーブル、ビュー、索引、ストアード プロシージャー、および関数とトリガーの作成が含まれます。

      iStrobeデータベースに関連付けられたユーザーIDまたはパスワードのどちらかを変更した場合、その変更をデータベースのユーザーIDとパスワードにも反映する必要があります。

    • SSL接続を使用してデータベースにアクセスする -- データベースへのセキュア ソケット接続を使用するかどうかを示します。

    • SSL接続のキーストア -- キーが格納されている場所を示します。

    • キーストア パスワード -- キーストアのパスワードを指定します。

    • 電子メール通知 -- オプションのフィールドです。データベースが停止したときに電子メール通知を受信する電子メール アドレスを指定できます。データベースが復旧するとCESは自動的に機能を再開し、このときにも電子メール アドレス宛てに通知を送信します。

      複数の受信者に電子メールを送信するには、配布リストに関連付けられた電子メール アドレスを指定します。

  5. [適用] をクリックして変更を適用します。

  6. 新しいデータベースの作成、データベースの切り替え、または既存のApache Derbyデータベースからのデータの移行を求めるメッセージが表示されます。

    • 新しいデータベース: CESは新しいデータベースの作成時に記憶域グループとバッファー プールの割り当てをサポートします。これらの変更は、既存データベースのアップグレードには影響しません。

      新しいデータベースを作成するときに、記憶域グループ名とバッファー プールの入力が求められます。記憶域グループ名は必須です。バッファー プール名は、デフォルトでBP0、BP8K0、BP16K0、またはBP32Kです。CESはすべての4つのバッファー プール サイズにテーブルを割り当てるため、それぞれに少なくとも1つのバッファー プールが存在する必要があります。

      DDLの生成機能の使用時に生成されるDDLには、記憶域グループ名とバッファー プールの選択項目が含まれます。これにより、DDLを実行する前に割り当てを確認または変更することができます。

    • データベースの切り替え: Compuware Enterprise Servicesデータベースを使用する場合、別のデータベース タイプに切り替えることができます。これは、新しいデータベースまたは以前に使用していたデータベースで可能です。データベースが以前のバージョンのCESからのものである場合、アップグレードするように求められます。

      データベースをアップグレードする前にバックアップの作成を検討する必要があります(これは、バックアップ プロセスでは元に戻すことができないためです)。アップグレードが失敗した場合は、その原因を解決してからアップグレードを再実行します。アップグレードはエラー発生時から継続されます。アップグレードが正常に完了するまでこのプロセスを続行します。

    • Db2データベースをCES 18.2以降にアップグレードし、ユーザーIDと管理者IDの両方を使用すると、ユーザーIDに以下の権限が付与されます。

      • CESデータベースのテーブル: 選択、更新、削除、および挿入

      • CESデータベースのビュー: 選択

      権限の付与に失敗した場合、データベースは引き続きアップグレードされ、更新されたデータベース設定はCESに保存されます。その後、ユーザーは、手動で権限付与を実行するためのDDLスクリプトをダウンロードすることができます。この権限付与DDLスクリプトは、以下のビューに対して権限を付与します。

      • CICS_SERVICE_TIME_VIEW

      • DDF_SQL_ACTIVITY_EXEC_VIEW

      • DDF_SQL_ACTIVITY_TARGET_VIEW

      • FOLDERACL_VIEW

      • PRF_DBRM_SEARCH_VIEW

      • PRF_DDNAME_DSNAME_SEARCH_VIEW

      • PRF_INDEX_VIEW

      • PRF_MODULE_SEARCH_VIEW

      • PUP_SUBSYS_VIEW

      • VIP_USAGE_VIEW

    • データの移行:Derbyデータベースを使用する場合は、既存のデータを新しいCompuware Enterprise Servicesデータベースに移行できます。

 

インストールされたデータベースの構成設定の更新

たとえば、データベースの構成が変更されている場合は、ドライバーのアップグレード後に、上記の「インストールされたデータベースの変更」セクションでの説明と同じ手順に従って、必要な変更を加えます。

 

DDLの生成(Derbyデータベースには適用されません)

データベース管理者が手動で実行するDDL(CESで使用するための新しいデータベースを作成するDDLや以前のバージョンのCESで使用されていた既存のDb2 z/OSデータベースをアップグレードするDDL)を生成できます。

生成されたDDLから新しいデータベースを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. Compuware Enterprise Servicesメニューの [管理] をクリックし、次に [データベース] をクリックしてデータベース設定にアクセスします。

  2. データベース タイプを選択します。

  3. データベース管理者からの指定がある場合はそれに従って、以下の項目を入力します。

    • データベース名

    • スキーマ

    • 必要に応じて、2次許可ID(Db2 for z/OS使用時)

  1. [DDLの生成] をクリックし、生成されたDDLを ddlCreationScripts.zip(デフォルト)という名前のファイルとして保存します。

注意: このデフォルトのファイル名が ddlUpgradeScripts.zip の場合、CESはアップグレードが必要な既存のデータベースに接続して、アップグレード用のスクリプトを代わりに生成したことを意味します。これが意図したことではない場合、先に進む前に設定を確認してください。

  1. 選択したデータベースがDb2 z/OSの場合は、記憶域グループとバッファ プールの設定を求めるメッセージが表示されることがあります。これらの設定を入力し、[OK] をクリックして続行します。

  2. データベース管理者によって生成されたDDLの抽出と実行が行われデータベースが作成されたら、CES内のデータベース設定に再度アクセスしてデータベース設定を入力し、[適用] をクリックします。

生成されたDDLから既存のデータベースをアップグレードするには、以下の手順を実行します。

  1. Compuware Enterprise Servicesメニューの [管理] をクリックし、次に [データベース] をクリックしてデータベース設定にアクセスします。

  2. 既存のデータベース接続設定を確認し、必要に応じてデータベース ユーザーのパスワードを入力してください。

CESはアップグレードDDLを生成するためにデータベースに接続できる必要があります。接続できない場合、CESは新しいデータベースを作成するDDLを生成します。

  1. [DDLの生成] をクリックし、生成されたDDLをダウンロード フォルダーに ddlUpgradeScripts.zip という名前のファイルとして保存します。

注意: デフォルト ファイル名 ddlCreationScripts.zip が表示された場合、CESは指定されたデータベースに接続できなかったか、データベースのアップグレードは不要であり、代わりに作成スクリプトが生成されたことを意味します。これが意図したことではない場合、先に進む前に設定を確認してください。

  1. 選択したデータベースがDb2 z/OSの場合は、記憶域グループとバッファ プールの設定を求めるメッセージが表示されることがあります。これらの設定を入力し、[OK] をクリックして続行します。

  2. データベース管理者によって生成されたDDLの抽出と実行が行われデータベースがアップグレードされたら、CESのデータベース設定に再度アクセスしてデータベース設定を確認し、[適用] をクリックします。

 

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