DFHJCP

DFHJCPは、CICSジャーナル制御プログラムで、リアルタイムCICS実行中にジャーナルと呼ばれる特別な一連のデータセットを作成、制御、検索するための機能を提供します。ジャーナルは、ユーザーがあとでデータやイベントを再構成する際に必要となりうるデータを発生順に記録します。たとえば、ジャーナルは、監査記録の役割をしたり、バックアップ用にデータベースの更新、追加、削除を記録したり、システム内のトランザクション活動を追跡するために使用できます。

トランザクションごとに、回復可能な資源に対するすべての変更のログがジャーナル制御によって動的に維持されます。このログにより、トランザクション障害が発生した場合でも、動的バックアウトが可能になり、変更を回復できます。

ヒント

JCT BUFSIZE=nnnnnは、ジャーナル書き込み操作のブロック化を制御するパラメーターです。したがって、値を大きくすると物理的な書き込み操作を最小化できます。すべてのジャーナル書き込みが同期操作として要求される場合は、操作は最小化されません。テープ ファイルの場合は、BUFSIZE=32767を使用してください。ディスク ドライブの場合は、1トラック当たり2つのブロックが使用できるサイズを指定します。

JCT BUFSUV=nnnnは、指定されたバッファー シフトアップ値に達したときにジャーナルに対して非同期書き込み操作を開始するパラメーターです。この値が提供されていない場合は、ジャーナル バッファーが満杯になると同期書き込み操作が開始されます。2つから5つのレコードが余分にバッファーに入るような値を指定してください。Journal Statistics(ジャーナル統計)レポートを確認して、平均ジャーナル レコード サイズを決定します。

JCT JREQ=ALL/requestは、ジャーナル書き込み操作がファイル活動と同期か非同期かを制御するパラメーターです。回復要件を評価したあと、JREQ=(ASY, WN, WU)を検討してください。非同期ジャーナル書き込みを要求すると、データの整合性が低くなります。ジャーナル データセットへの出力操作は、レコードがジャーナル バッファーに移動されるときに開始します。このとき、障害が発生すると、データセットの変更がジャーナルに反映されない可能性があります。通常は、非同期書き込みの方がトランザクション応答時間が短くなります。

参考資料

『CICS Tuning and Performance』(Xephon Report, I. Gelb, August 1991)

『CICS Transaction Server for z/OS Diagnosis Reference』