DFHTRP
DFHTRPは、デバッグ支援機能として設計されたトレース制御プログラムです。
トレース プログラムは、記憶域内のトレース テーブルを保守します。このテーブルのエントリーは、さまざまなタイプのシステム活動を識別します。補助データセット上のタイムスタンプ付きトレース エントリーを保守することもできます。
CICS補助トレースにより、順次デバイス上にトレース レコードを書き込み、あとで分析に利用することができます。
ヒント
CEMTのSET TRACE ONとSET TRACE OFFは、CICSトレース機能全体を制御するCICSトランザクションです。トレース エントリーが記録される前に、システムまたは内部トレースがオンになっている必要があります。補助トレース機能がアクティブな場合、トレース テーブルに書き込まれたすべてのトレース エントリーも、補助トレース データセットに書き込まれます。補助トレース データを収集すると、このリージョンのプロセッサー利用率が20%ほど増加します。
CICS/ESAで使用されるSIT補助トレース パラメーターは、AUXTRSW=NO/ALL/NEXTです。このパラメーターは、補助トレース データセット自動切り替え機能を制御します。CICS/ESAドメインは障害検出に際してトレース収集を強制するため、内部トレースをオフにして、AUXTRSW=ALLを使って補助トレース収集をオンにすると、プロセッサーのオーバーヘッドを少なくすることができます。INTTR=ON/OFFパラメーターは、内部CICSトレースをオンまたはオフにします。
以下のCEMTコマンドを使用して、補助内部CICSトレースや汎用CICSトレースを調査、開始、停止することができます。
CEMT INQ AUXTRACE
補助トレースが実行中かどうか判別します。
補助トレース データセットがオープンされているかクローズされているかを判別します。
どの補助トレース データセットが現在アクティブかを特定します。
CEMT SET AUXTRACE (START/STOP)
-
補助トレースを一時的に開始または停止します。
CEMT INQ INTTRACE
-
内部トレースが実行中かどうか判別します。
CEMT SET INTTRACE (START/STOP)
-
内部トレースを開始または停止します。
CEMT INQ GTFTRACE
-
汎用トレース機能(GTF)が実行中かどうか判別します。
CEMT SET GTFTRACE (START/STOP)
-
GTFによるトレースを開始または停止します。
参考資料
『CICS Transaction Server for z/OS Diagnosis Reference』
『CICS Transaction Server for z/OS Application Programmer's Reference』
『CICS Transaction Server for z/OS CICS-Supplied Transactions』
『Datapro Directory of Software』(McGraw-Hill, Inc., Volume 1, October 1991)
『CICS Tuning and Performance』(Xephon Report, I. Gelb, August 1991)