IGZESPM

IGZESPMはCOBOLライブラリー ルーチンで、呼び出し元の要求に応じて、主記憶域を提供したり解放したりします。IGZESPMは、COBOLランタイム ライブラリーにアクセスするCOBOLコードや、アセンブラー コードを呼び出すCOBOLコードなど、混合モードのCOBOLプログラムに頻繁に使用されます。

ヒント

IGZESPMは、事前に割り振られたプール サイズが実行時に要求されたサイズより小さい場合、空きスペースを確保する際にCPUを大量に消費する可能性があります。事前に割り振られたデフォルトのプール サイズは8KBですが、一部のプログラムでは実行時に200KB程度が必要になります。

IBM提供の実行時オプションSPOUTは、実行中にCOBOLスペース マネージャーによって割り振られた記憶域の量を示すメッセージを発行します。ユーザーはこの情報を基に、スペース管理調整テーブルをカスタマイズできます。アプリケーション固有の調整テーブルを使用すると、COBOLスペース マネージャーが空き記憶域を取得するために発行する必要のあるシステム要求の回数を軽減できます。これによってアプリケーションの記憶域の要求が減り、パフォーマンスも多少向上します。デフォルトはNOSPOUTです。

IGZETUNモジュールを変更して、デフォルトのサイズを増やすことができます。デフォルトのサイズを増やした分だけ、ユーザーのジョブ ステップの領域サイズも増やす必要があります。これにより、CPUの使用量が大幅に軽減されます。

IGZESPMの特定の場所でのリターン アドレスは検索できないため、Strobeで呼び出し元のソース ステートメントとの関係付けはできません。

参考資料

『VS COBOL II Diagnosis Reference(SY26-3910)』

『VS COBOL II Installation and Customization for MVS, Release 3.2(SC26-4048)』

『VS COBOL II Application Programming Guide(SC26-8201)』