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トレースを分析すると、CICSシステム タスクが待機状態にあることがわかる場合があります。たとえば、ディスパッチャーに対してSUSPENDを呼び出したあと、対応するRESUMEコールがないことから、タスクが一時停止状態であることがわかります。また、CICSシステムのフォーマット化したダンプでディスパッチャー タスクの要約を確認して、CICSシステム タスクが待機中であると判断できる場合もあります。

メモ:CEMT INQ TASKまたはEXEC CICS INQUIRE TASKでは、待機中のシステム タスクに関するオンライン情報は取得できません。

システム タスクが待機中で、システム エラーが発生してタスクを再開できない状態の場合は、IBMのサポート センターにお問い合わせください。ただし、他の場面でもシステムが誤作動しているのでなければ、必ずしもシステム エラーが発生しているとは限りません。システム エラー以外に、待機が長引く原因として以下の点を考慮してください。

  • システム タスクの中には、作業を開始するまでに長時間待機するものがあります。たとえば、記憶マネージャー ドメインのDFHSMSYモジュールは、通常の稼働状況において、数分または数時間にわたって一時停止状態になることがあります。これは、記憶域の使用容量が極端に変化したときに記憶域がクリーンアップされるためです。ただし、容量計画がきちんとなされた実動システムでは、このようなクリーンアップはまれにしか発生しません。

  • システム タスクは多くの入出力操作を伴います。入出力操作は、ストリングが利用できるかどうかや、ボリュームとデータセットがロックされていないかどうかなどの制約を受けます。テープ ボリュームを使用している場合は、新しいボリュームをマウントする際、オペレーターによる操作も待機する必要があります。

システム タスクが待機状態で、さらにシステム エラーが発生していることが確かである場合は、IBMのサポート センターにお問い合わせください。