資源要求分布

資源要求分布レポートでは、測定対象のジョブ ステップにおけるタスク実行とファイル アクセス活動によって使用されたCPU資源と入出力資源の使用状況の要約が提供され、測定セッション中の活動記録が時系列で表示されます。資源使用のパーセンテージはすべて、全実行時間に基づくものです。

このレポートのデフォルトでは、タスク エントリーの数は6つまで、ファイル アクセス活動の数は11までに制限されています。アクティブなタスクが6つを超えるか、あるいはアクティブなファイルが11を超える場合、最も活動量の少ないものが.OTHERというラベルのエントリーにまとめられます。また、特定のファイル アクセス活動(オープン/クローズ活動など)に分類できないファイル アクセス操作は、.FILEMGTという別のエントリーにまとめられます。その全体的な活動量が少ない場合には、.FILEMGTではなく .OTHERエントリーに含まれます。  NOTASKパラメーターを指定して、パフォーマンス プロファイルの作成時にタスクを結合するように指定した場合には、資源要求分布レポートには、すべてのタスクの時間分布が1行に集約されて表示されます。ALLDDが指定された場合には、Strobeで活動が検出されたすべてのDD名がレポートに示されます。

分析のヒント

レポート詳細

  • [タスク/DD名]には、測定セッション中に検出されたアクティブな各タスクおよびデータセットの、タスク名またはデータ定義名(DDNAME)が表示されます。タスクは、実行が開始されたモジュールの名前、またはATTACHマクロの呼び出しで指定された名前で識別されます。

.FILEMGTのタスクがあり、[CPU待ち原因]列に0より大きい待ち時間が示される場合、CPU待ち時間の原因を調べられるように、モジュール別待ち時間レポートへのリンクが提供されます。詳細については、ヘルプ トピック「.FILEMGT」を参照してください。

ロード モジュールで複数のタスクがサポートされている場合には、モジュール名と共に、固有のタスク制御ブロック(TCB) アドレスに対応する番号がレポートに示されます。たとえば、複数のタスク内で実行されるロード モジュールの最初のオカレンスでは、モジュール名LOADMOD 1が割り当てられます。1は固有の識別番号です。 同じロード モジュールの2番めのオカレンスにはLOADMOD 2、同じロード モジュールの3番めのオカレンスにはLOADMOD 3が割り当てられます。この固有IDによって、ロード モジュールのインスタンスが識別されます。ロード モジュールが1度だけ実行される場合には、ロード モジュール名に番号は付きません。

  • [資源]には、以下が表示されます。

  • ファイル アクセス活動の場合、各タスクを処理した入出力装置のモデル番号。モデル番号が取得できない場合には、以下の装置タイプが表示されます。

C

通信

DA

直接アクセス

G

グラフィック

MT

磁気テープ

UR

ユニット レコード

  • CPU活動の場合、この値はCPUになります。

  • 入出力サービス ルーチンでの活動の場合、この値はI/Oになります。

  • BatchPipesサブシステムで処理されたファイルの場合、この値はB_PIPESになります。

  • [実行時間のパーセント CPU]は、活動の処理または実行時にCPUで使用された実行時間のパーセンテージです。  詳細についてはここをクリックしてください。

  • [実行時間のパーセント I/O]は、活動を処理する際に入出力装置で使用された実行時間のパーセンテージです。  詳細についてはここをクリックしてください。

  • [実行時間のパーセント いずれか]は、CPUまたは入出力機能のいずれかで活動の処理に使用された実行時間のパーセンテージです。

  • [実行時間のパーセント 単独 CPU]は、CPUで活動が処理され、ファイル アクセス活動が発生していなかった実行時間のパーセンテージです。

  • タスク実行活動の場合には、タスクが実行されていて他の活動が一切発生していなかった時間のパーセンテージになります。CPU単独時間が長い場合には、パフォーマンスの改善余地があることを示しています。

  • ファイル アクセス活動では、CPUがその活動のファイル管理ルーチンを実行していた時間で、CPUまたは入出力装置がそのアドレス スペースで他の活動を処理していなかった時間です。

  • [実行時間のパーセント 単独 I/O]は、入出力装置またはCPUがそのアドレス スペース内で他の活動を処理していなかった間に、入出力装置がファイル アクセス活動を処理していた実行時間のパーセンテージです。さらに入出力装置使用レポートでは、各ファイル アクセス活動が入出力装置を単独で使用していた時間が、装置とボリューム別に示されます。タスク実行活動が1つだけの場合には、入出力単独時間は常に0になります。入出力単独時間が長い場合は、パフォーマンスの改善余地があることを示しています。

  • [実行時間のパーセント 単独 いずれか]は、測定対象のジョブ ステップで1つの活動だけがCPU、入出力装置、またはその両方によって処理されていた実行時間のパーセンテージです。このパーセンテージは、以下の合計を表します。

  • 活動に対するCPU単独時間のパーセンテージ

  • 活動に対する入出力単独時間のパーセンテージ

  • CPUと入出力装置機能の両方が活動を処理していて、他の活動は処理されていなかった実行時間のパーセンテージ

  • [実行時間のパーセント CPU待ち原因]は、実行が遅延し、待機イベント(通常は入出力の完了イベント)のオカレンスが一時停止状態になった実行時間のパーセンテージです。詳細についてはここをクリックしてください。

  • [実行時の活動の分布状況]には、プログラムまたはサブシステムの活動レベルとファイル アクセス活動のレコードが、発生順に表示されます。詳細についてはここをクリックしてください。