ワークロード マネージャー
IBM z/OS環境でアプリケーション プログラムが資源をどのように使用しているかを示すStrobeレポートです。オンライン アプリケーションまたはバッチ アプリケーションが、どこでどのようにCPUを使用または待機するか、入出力の完了を待機するかを示します。ただし、測定対象のアドレス スペースは、ある特定の瞬間にシステムの資源を求めて競合する全体のワークロードの1つの要素にすぎません。IBMのワークロード マネージャーは、ワークロードの分散とバランス、およびこれらの競合ワークロードへの資源の割り振りを管理するためのソリューションです。目的は、ビジネス ニーズに基づき重要度が割り当てられたパフォーマンス目標を達成することです。ワークロード マネージャーは、動的にワークロードを監視し、定義されたビジネス目標に基づき処理を調整します。
iStrobeのワークロード マネージャー レポートには、測定中にアクティブだったワークロード マネージャー環境、定義、ポリシーが示されます。また、測定対象のアドレス スペースが割り当てられていたワークロードとサービス クラスも示されます。
[WLM環境]
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[機能]:このサービス定義に存在する最高レベルのWLM機能を示します。
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[バージョン]:WLMのバージョンまたはリリース。
[ワークロード定義]
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[名前]:サービス クラスの集合の識別子。サービス クラスは、作業の集合(CICS、IMS、実動、テスト、バッチ、オンラインなど)を表します。
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[説明]:現在のサービス クラスが関連するワークロードを説明する32文字のテキスト。
[サービス定義]
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[名前]:ワークロード管理処理に必要なすべてのデータが含まれるサービス定義の識別子。
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[説明]:サービス定義を説明する32文字のテキスト。
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[インストール日付]:サービス定義がWLM結合データセットにインストールされた日付。
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[インストール時間]:サービス定義がWLM結合データセットにインストールされた時刻。
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[インストール ユーザーID]:サービス定義をWLM結合データセットにインストールしたサービス管理者のユーザーID。
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[インストール システムID]:定義がインストールされたシステムの名前。
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[CPU係数]:CPUサービスに割り当てられた追加の重み。
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[I/O係数]:入出力サービスに割り当てられた追加の重み。
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[記憶域の係数]:記憶域(中央ページ フレーム)サービスに割り当てられた追加の重み。
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[SRB係数]:サービス要求ブロックの実行時間に割り当てられた追加の重み。
[サービス クラス定義]
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[名前]:同様のパフォーマンス特性(パフォーマンス目標、必要な資源、ビジネスの重要度)を持つ作業のグループを示す、アクティブなサービス クラスの識別子。
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[説明]:1つのワークロードだけに関連付けられる、アクティブなサービス クラスを説明する32文字のテキスト。
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[期間の数]:作業によっては資源要件が変化するため、1つのサービス クラスには最大8つの期間があります。 各期間で目標と重要度を指定します。
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[現在の期間]:1~8の数値。
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[CPU重要]:CPU保護に関する標識。 Y(Yes)の場合、重要度の低い他の作業は、常に低いディスパッチ優先度になります。
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[記憶域保護]:記憶域保護に関する標識。 Y(Yes)の場合、この作業が他の作業と競合して記憶域を失うのは、他の作業の重要度が同じか、それ以上であり、他の作業がパフォーマンス目標を達成するために記憶域を必要とする場合だけです。
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[トランザクション サブシステムで使用]:サービス クラスの使用に関する標識。 Y(Yes)の場合、このクラスはトランザクション サブシステム タイプで使用されます。
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[アドレス スペース サブシステムで使用]:サービス クラスの使用に関する標識。 Y(Yes)の場合、このクラスはアドレス スペース サブシステム タイプで使用されます。
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[エンクレーブ サブシステムで使用]:サービス クラスの使用に関する標識。 Y(Yes)の場合、このクラスはエンクレーブ サブシステム タイプで使用されます。
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[非MVS LPARで使用]:サービス クラスの使用に関する標識。 Y(Yes)の場合、このクラスはLPARクラスター内の非z/OS区画(Linuxなど)で使用されます。
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[検出された時間]:アドレス スペースは異なるサービス クラスに再割り当てできるため、この値はこのサービス クラスがSYSEVENT呼び出しから返された時間を示します。
[サービス ポリシー]
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[名前]:サービス クラスと資源グループの上書き値が含まれるサービス ポリシーの識別子。これらの上書き値は、起動時にサービス定義のサービス クラスと資源グループの指定にマージされます。
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[説明]:アクティブなサービス ポリシーを説明する32文字のテキスト。
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[アクティブ化された日付]:測定対象システムでサービス ポリシーがアクティブになった日付。
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[アクティブ化された時間]:測定対象システムでサービス ポリシーがアクティブになった時刻。
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[アクティブ化したユーザID]:このサービス ポリシーをアクティブにしたサービス管理者またはシステム オペレーターのユーザID。
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[アクティブ化したシステムID]:ポリシーをアクティブにしたシステムの名前。
[期間定義]
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[目標タイプ]:この期間が示す目標のタイプ。1つの期間に指定できる目標は1つだけです。目標のタイプは、平均応答時間、パーセンタイル応答時間、速度、および任意です。 応答時間は、作業完了までの期待時間です。 速度は、WLM管理の資源の準備ができたときに(遅延なしで)どのくらい速く作業が実行されるかを示す尺度です。任意はワークロード管理によって定義され、大量の資源が使用可能になったときに実行されます。
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[重要度]:目標の相対的重要度。作業が目標を達成していない場合のみ使用されます。 1を最高レベルとして、1~5で定義します。
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[応答時間単位]:応答時間の目標を表す単位。 単位は、ミリ秒、秒、分、時間のいずれかです。
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[目標パーセンタイル値]:その期間にパーセンタイル応答時間の目標が指定されている場合、その期間でその応答時間内に完了すべき作業のパーセンタイル。
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[期間]:サービス単位による期間の長さ。 この数値に達したときに、この期間に含まれる作業が完了していない場合、作業は次のパフォーマンス期間に移動します。 最後の期間は0になります。
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[応答時間目標]:応答時間と速度の目標について、応答時間の単位で表した時間。0は、任意の場合、または目標が定義されていない場合に示されます。
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[速度目標]:準備ができたときに作業がどのくらいの速さで実行されるべきかを示す、パーセンテージ(1~99)で表した期待時間。
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[検出された時間]:資源が消費されると、WLMはクラスの期間定義に基づき、アドレス スペースをより上位の期間に割り当てます。この値は、この期間がSYSEVENT呼び出しから返された時間を示します。