SVC 055

SVC 055は、End-Of-Volume(EOV)処理ルーチンによって発行されるタイプ4のSVCです。このマクロは、LOCALロックを獲得し、ロード モジュールIGC0005Eを呼び出します。

EOV処理は、物理ボリュームの最後または現在のエクステントに達した場合に呼び出されます。これにより、プログラムが複数ボリュームの順次データセットを処理できるようになります。

入力データセットの場合、ボリューム上でデータの終わりに達し、処理のために次のボリュームを用意しなければならなくなったときにEOVが発行されます。出力データセットの場合、ボリュームのスペースの終わりまたは現在のエクステントに達し、新しいボリュームが必要となったときにEOVが発行されます。

EOVマクロ命令はend-of-volume(ボリュームの終わり)条件とend-of-dataset(データセットの終わり)条件を識別します。end-of-volume条件の場合、EOVによってボリュームの切り替えが行われ、標準ラベルが検証または作成されます。end-of-dataset条件の場合、EOVによってend-of-datasetルーチンが呼び出されます。

ヒント

SVC 055に対して過剰な待ち時間がレポートされる場合、複数ボリュームの入力ファイルに対してドライブが1つしか割り当てられていないか調べます。ドライブが1つしか割り当てられていない場合、ジョブはテープが巻き戻されて次のボリュームがマウントされるのを待機しています。別のドライブが割り振られている場合、一方のドライブで巻き戻しをしながらもう一方のドライブで次のボリュームをマウントすることで待ち時間を減少できます。また、テープ データセットのブロック サイズを調べます。ブロック サイズを増やすと、大きなデータセットに必要なボリューム数を減少できます。

参考資料

『IBM z/OS MVS Diagnosis Reference』

『IBM z/OS DFSMS Diagnosis Reference』

『IBM z/OS DFSMS Using Data Sets』

『IBM z/OS DFSMS Using Magnetic Tapes』

『IBM z/OS DFSMS Checkpoint/Restart』